あなたの職場にやたらネガティブ発言ばかりする部下はいませんか?
「どうせ自分はできないです」「やっぱりできなかったです」なんていうネガティブな発言を延々と聞かされていると、職場の士気も下がりますし、何より聞いている上司のメンタルにも影響を及ぼしてきます。
ネガティブな部下は構ってほしい性格であり、その方法として「ネガティブなことを言って気を引く」しか知らないからネガティブであり続けます。
ならば、どうすればネガティブな部下をポジティブに変えられるのか知りたいですよね。
そこで今回は、ネガティブ思考の部下をポジティブ思考に変える方法を上司だからこそできるものを中心にお伝えします。
ネガティブ思考の部下をポジティブ思考に変える7つの方法
1 自分が部下のネガティブ思考を何とかしようとするのを止める
ネガティブ思考の部下をポジティブ思考にしたいのに、部下のネガティブ思考を何とかするのを止める、とはどういうことか混乱しちゃいますね。
部下のネガティブ思考を何とかしようとするのを止めるということは、部下のネガティブ思考を受け入れないということです。
人間はネガティブに注意がひきつけられるようにできているので、ネガティブは伝播する人がいるとその場に広がってしまいます。
ですから、上司ができることは、ネガティブ思考の部下のネガティブを職場に広げないことです。
そのためには自分も部下のネガティブ思考を受け取らないと決めてください。
部下とはいえ他人のネガティブ思考を変えることはできませんが、その思考に対する反応を変えることで結果的にネガティブ思考が変化する可能性はあります。
具体的な方法をこれからお伝えしていきますが、ネガティブ思考の部下と敵対せずに、不必要なネガティブは「心の中でシャットアウトして受け取らない」気持ちでやってみましょう。
2 仕事上の愚痴と問題点を分けて聞く
ネガティブ思考の部下は、とにかく問題点を発見するのが非常に上手です。
しかし残念な点は、「〇〇だからできない」と、ネガティブな方にその問題点を使ってしまい、問題点を改善しようとしないことなのです。
また、ネガティブ思考の部下は単なる愚痴と現実の問題点の区別がついていないことが多く、状況をすぐに八方塞がりとして認識してしまいます。
上司は単なる愚痴と仕事上の問題を分けて聞くことを心がけ、単なる愚痴は上司が解決してあげることではないので基本的に聞き流し、仕事上の問題点は業務改善に大いに活用しましょう。
この際、ネガティブ思考の部下を気遣うあまり
「なんでも言ってほしい」
「困ったら言ってほしい」
という愚痴を誘発してしまいそうな質問をしてしまいがちですが、これを改め、
・○○のプロジェクトについて思うところを教えてほしい
・〇〇の××についてやりにくいところがあったら言ってほしい
・〇〇の××について顧客の立場から言えることがあったら教えてほしい
と言うように、具体的な聞き方をしましょう。
その際ネガティブ思考の部下が意見をしてきたら、部下の前でメモを取り、実際に改善に結び付けましょう。
ネガティブ思考の部下のネガティブではなくて建設的な意見、つまりポジティブに光を当てることでネガティブ思考の部下が少しずつ意識を変えていきますよ。
3 ポジティブな話には大袈裟に反応しネガティブな話は聞き流す
愚痴を聞き流すことと似ていますが、上司が部下の何に反応するかによって、部下の行動が変わってくるもう一つの方法をお伝えします。
ネガティブ思考の部下が職場で皆が気持ちよく働けるような気遣いあふれる行動を取った、功績を上げたといったようなポジティブな活動をした場合は、大袈裟と思えるほど盛り上げて称えましょう。
これはネガティブ思考の部下でなくても上司に褒められることは照れくさくても嬉しいので皆にやるといいですね。
その時は是非その部下の名前を呼びながら褒めたたえると、特別感が増しますよ。
その逆で、他人や他部署、他社に対する批判や結果論など、ネガティブな話には「あー」「うん」と言うくらいの相槌を打って聞き流してください。
無視はダメですが、ネガティブは職場に広げないという気概を持って行ってくださいね。
4 ネガティブな話をされたら反応もしないが批判もしない
それではネガティブな話をされた時の対応についてお伝えします。
部下が明らかに自分に対してネガティブな話を振ってきた時は、構ってほしい時、疲れている時、労ってほしい時で、心が弱っているのですね。
そのような時、部下のネガティブな話を「そんなことを言うな」と押さえてしまうと、部下の中で「話を聞いてもらえなかった!」という思いが生まれさらにネガティブが増幅してしまいます。
しかし、ネガティブな話をじっくりと聞いてしまうと、その部下はまた疲れた時にネガティブな話を持ってきて受け入れてもらおうとしてしまいます。
建設的でないただのネガティブな話には適当に相槌を打ち、薄い反応をおススメしますが、その話の中で部下が自分なりに考えたり行動に移したりしたことはすかさず褒めるようにしましょう。
人間は反応されたことを次もやろうと思うので、反応することの選別をきちんと行いましょう。
5 部下を愛情を持った目で見てみる
上司として部下を育てたいと思った時、まずは信じることから始まります。
功績を出したから信じるのではなく、「この人はできる人だ」と意味なく信じるところから始まります。
どういうことかと言うと、人間は「この人は〇〇な人だ」と言う目で他人を見ると、自分の思いの通りの証拠ばかり集めてくる習性があり、自分から見たその人は、「この人は〇〇な人だ」にぴったり当てはまるようにしてしまうのですね。
ですから「この部下はネガティブで困る」と思っていればそのようであり続けてしまうので、表現を少し変えて「この部下は慎重で〇〇の時に力を発揮する」と言うように自分の中で長所を見つけてあげましょう。
上司の目線を変えることで、部下の見え方も変わり、その結果上司から期待されていることが伝わると部下のネガティブ思考も変化してきますよ。
6 部下を積極的に労う
仕事をしている人、専業主夫/主婦、学生、リタイヤした人、様々な立場の人がいますが、皆がしてほしいけどなかなかしてもらえないことは「労われる」ことです。
仕事をするのが当たり前、家事をこなすのが当たり前、勉学するのが当たり前、他人の役に立つことが当たり前、と「当たり前」を求められすぎるとやがて疲弊していきます。
この疲弊を止めて、その人を満たす魔法が「労う」ことなのです。
難しい言葉である必要はありません。
・よくやっているね/頑張っているね
・仕事が丁寧だね
・頼りにしているよ
そのような日常のさりげない一言がその人を見たし、ネガティブ思考からも遠ざけてくれます。
「労う」ことのすごいところは、特に功績を出していない時や、功績を出すことからは遠いところにいる人に使えることで、その人がその仕事をしてくれているから会社がスムーズに回っているのだ、仕事が円滑に進むのだ、という感謝を込めて労いましょう。
また、職場をよりよくしようと努力し、この記事を読んでいるご自分も是非労ってあげてください。
7 失敗を恐れないという実例を自分が見せる
ネガティブ思考の部下は失敗したくないという理由で新しい試みやチャレンジを避ける傾向がありますが、そのくせ批判や結果論だけは一人前に言うので、職場の士気が一気に下がってしまいます。
他の社員の中に「失敗したらああいう風に言われるのか」と身構えさせてしまうのですね。
このような時は上司自らチャレンジして失敗しましょう。
部下が失敗を恐れる理由は、
・失敗したらどうしたらいいかわからない
・失敗したら挽回の仕方が分からない
・失敗したら評価が下がるのでは
ですが、それらに対する対処法を身をもって示すのです。
部下は失敗を恐れはしますが、失敗をせずにい続けることは不可能ですから、上司が率先してチャレンジする姿を見せましょう。
ネガティブ思考の部下に対して、ネガティブは聞き流し、ポジティブに反応することが上司としてできることです。
ネガティブ思考の部下でも、全部が全部ネガティブなのではなくて、言っていることや実際行っていることには必ずポジティブなことがありますから、そこを逃さず評価し、褒めて、普段の業務や姿勢を労い続けると必ず部下は変わってきます。
ネガティブ思考の部下をポジティブ思考に変化させて、お互いに高みを目指し幸せを引き寄せましょう。
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