皆さんは仲間内で話すときにはすんなり話が出来るのに、会社の会議やプレゼンなど多くの人の前で話す時に緊張して、頭が真っ白になったり、震えて何も言えなくなったりしたことはありませんか。
誰でも人前に出ると緊張するものですが、震えて頭が真っ白になって何も出来なくなることを「あがり症」と言います。
あがり症は一生直らないものだと思っていませんか。
実は克服することが出来る症状なのです。
そこで今回は、あがり症の原因と克服するためのコツをわかりやすくご紹介します。
あがり症の原因と克服するためのとっておきのコツ8つ
1 そもそもあがり症の症状とは
以下2つ以上当てはまるものがあれば、あがり症と言えますので、ぜひチェックしてみてください。
- 緊張して動悸が激しくなる
- 声や手の震えが止まらない
- 頭が真っ白になって何も言えなくなってしまう
- 異常に喉が渇いて言葉が出てこなくなる
- 変な汗が噴き出してくる
- 顔が赤くなる
- 目が泳いでしまう
- 体がこわばって何も出来なくなったり、動きが不自然になったりする
2 あがり症のメカニズムとは
人前で緊張するのは誰にでもあります。
人前で話すことが得意な人はあまりいません。
あがり症の人は他の人より、症状が強く出過ぎてしまうだけなのです。
人前であがるということは、実は脳が正常に動いている証拠でもあります。
脳は危険を察知すると体に「避けろ」という信号を送り、それによって体が自然に避けることが出来ます。
そもそも小さい頃から「あがり症」だった人は少ないものです。
というのも小さい頃は、人前で話すことに対して失敗したことが無いので、脳が防御信号を出していないからです。
それが成長するに従って、脳も色々なことを覚えます。
特に失敗したことやうまくいかずに悔しい想いをしたことなどは強く覚えているのです。
あがり症は、自分でも覚えていない子供の頃に経験した失敗や悔しい想いを脳は覚えていて、「また失敗するかもしれない」や「うまくいかないかもしれない」という防御信号を出して精神面を守ってくれているのです。
また、「人にほめられたい」「認められたい」「評価されたい」などの精神面での緊張から体を守っています。
言葉が出なくなったり体がこわばったりするのは、脳からの防御信号がうまく伝わっている証拠でもあります。
よく「場数を踏めばなおる」と言われていますが、環境や状況が変わっただけであがり症は出てしまうものです。
3 あがり症克服のためのイメージトレーニングのコツ
あがり症の原因は「脳のマイナスイメージを覚えている」ことが原因の1つです。
まず始めに脳が覚えてしまっているマイナスイメージをプラスに変えていきましょう。
スポーツ選手などが「怪我をした時のマイナスイメージを払拭するために、イメージトレーニングで良かった頃のイメージを脳に刻み込む」ということをやっています。
まずはイメージトレーニングで緊張せずにうまくやっているイメージを脳に刻み込みましょう。
4 体と心をリラックスさせるコツ
あがり症は脳と体が緊張状態に起こります。
脳と体をリラックス状態にすることで緊張すること無く行動が出来ます。
実際にどんなことをすればいいかと言いますと
体を温める
緊張すると手足が冷たくなってしまいます。
手をカイロなどで温めるだけでもリラックスできます。
ホットドリンクを飲むと体の中からあたためるのでリラックス効果があります。
深呼吸をする
緊張すると呼吸が短く速くなります。
そんな時こそ深呼吸して気持ちを落ち着けるだけでも全身がリラックスするので効果があります。
この2つを人前で話す前に必ず実践するだけで、緊張が随分と緩和できます。
5 話すトレーニングのコツ
緊張すると表情筋がこわばってうまく話せませんので、表情筋を鍛える練習をしましょう。
「ア・ウ・ア・ウ・ア・ウ・ア・ウ」と一言ずつはっきりと発音してみましょう。
上手く発音出来なかったり、あごがガクガクと音を立てたりするようだと表情筋が弱っている状態です。
あごがガクガクなった場合はあごの付け根と頬骨の下のくぼみを30回ほどぐりぐりしてみてください。
このトレーニングをすることで、表情筋を鍛えて上手く話せるように練習しましょう。
6 話す準備・リハーサルを徹底する
「毎回きちんと準備しているよ」と思われるかもしれませんが、資料を読み直して間違いを直すだけではないですか。
ここでの準備は、「本番と同じ状況を想像しながらリハーサルをしてみる」ということです。
自分の話す内容がしっかり話せるように3回はリハーサルをしてみましょう。
また、急な質問ほど緊張してしまう原因でもあります。
資料の要点をメモにしてポケットに忍ばせておいて、必要があったときにいつでも読める状態にしておきましょう。
話す内容を暗記しようとせずに、紙に一言一句すべて書きましょう。
この紙を使ってリハーサルを繰り返すことで、自分の話したい要点をまとめることも出来ますし、資料を見直す結果にもなります。
実際に会議でもこの紙を使って挑めば緊張もしなくなります。
7 人の目を気にせず話をするための準備
実際に人前にいくことで多少緊張を覚えるでしょう。
そんなときは配布資料等を作っておいて、会議のときに配りましょう。
配布資料が目の前にあるだけで人の目線で緊張することも無くなります。
どうしても緊張する場合は、ゆっくり話してゆっくり動くことを心がけましょう。
鼓動が速くなるとどうしても早口になったり動きが速くなったりしてしまい、相手に話の内容が伝わらなかったり、もう一度話さなければならなくなったりします。
ですから、ゆっくり動いてゆっくり話すことで、相手に話したいことも伝わりやすいので緊張する時間も資料分だけで済みます。
8 あがり症がどうしても克服できないときの対処
「社会不安障害」という病気を知っていますか?
普通の場合、会議の前に緊張したり、不安になったりすることは当たり前のことです。
ですがこの病気は、不安、動悸、息切れ、顔の紅潮、体調の不調、震え、発汗などが、会議やプレゼンが決まった段階から始まってしまい、日常生活に支障が出てしまう病気です。
病気とあがり症の区別は「日常生活が送れるかどうか」になります。
もし日常生活に支障が出てしまう場合には、精神科のある病院やクリニックで診察をしてもらうことも検討しましょう。
さて、『あがり症の原因と克服するためのとっておきのコツ8つ』いかがだったでしょうか?
あがり症はなかなか克服が大変ですが、ちょっとずつ改善出来るものです。
皆さんもこの内容を日常に取り入れて、自分なりの「あがり症克服法」を見つけ出してみてください!
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